借入先別の特徴を徹底解説!ニーズに合う借入を実現

クレジットカードで現金を借入する方法は?キャッシング枠をつけよう

クレジットカードとは、商品やサービスを購入した際にクレジットカードを提示することで、カードを発行している会社に現金を立て替えて支払ってもらい、後からその会社に支払いをしていくという仕組みで利用するものです。

そのため、元々は現金を借りるという性質のものではありません。

ですが、商品やサービスが欲しい時だけではなく、たとえば急にお祝いが必要になったなど、現金を借入したいこともありますよね。そんな時のために、クレジットカードを使って借入をする方法もあります。

では、どうすればいいのか、詳しく確認しましょう。

クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠がある!

最初に、クレジットカードの基本的な仕組みについて確認しましょう。

クレジットカードの2つの枠の種類と特徴

クレジットカードには、2つの枠があります。

ショッピング枠 キャッシング枠
物やサービスの購入の際に代金を立て替えてもらう
どのクレジットカードにもついている
現金を借入できる
枠を設定しなければ使えない

クレジットカードの基本的な使い方は、商品やサービスを購入した時に代金を立て替えてもらい、後でカードを発行している会社に代金を支払っていく方法です。そのため、どのクレジットカードにもショッピング枠は最初からついていることになります。

それに対してキャッシング枠は、物やサービスではなく現金が必要な時に利用するための枠です。商品やサービスの代金を立て替える使い方とは違うので、枠を設定しなければ利用することができません。

枠の設定のタイミングは、以下の通りです。

  • クレジットカードの申し込みと同時に申請する
  • 後からキャッシング枠を設定する

後からキャッシング枠を設定する方法は、カードを発行している会社によって異なります。そのため、その会社の案内に従って申し込みをしましょう。

クレジットカードは、担保を取るのではなく利用者の信用を元にお金を立て替える仕組みになっているので、発行するためには審査があります。

キャッシング枠も同様で、申し込みをすれば誰でもつけられるわけではなく、審査結果によってはショッピング枠だけになることもある点に注意しましょう。

キャッシング機能がつけられないクレジットカードもある!

多くのクレジットカードにキャッシング機能がついていますが、選ぶカードによってはキャッシング機能をつけることができませんので、クレジットカードでのキャッシングを考えている人は注意しましょう。

キャッシングができないクレジットカードの場合、以下のような案内があります。

  • ショッピング専用のカード
  • キャッシング機能なし

事前に確認した上で、申し込むカードを選ぶようにしましょう。

キャッシング枠はショッピング枠に含まれるのが一般的

クレジットカードにキャッシング枠をつけると言うと、ショッピングができる金額とは別にキャッシングができる枠がつくと思われることもあります。

ですが、多くのクレジットカードの場合、ショッピングができる枠が決まっていて、その中からキャッシングにも利用できる枠があるという考え方になっています。

たとえば、クレジットカード全体で50万円使える人のキャッシング枠が10万円の場合、ショッピングに50万円使うとキャッシングはできなくなりますし、逆に10万円キャッシングをするとショッピングには40万円までしか使えなくなるといった感じです。

カードを発行している会社によって表現は異なりますが、全体で使える金額はカード利用可能枠や総利用可能枠などと表現されます。そのうち、キャッシングができる金額は、内キャッシングなどとなっています。

ただし、クレジットカードの発行元によっては、それぞれが別枠になっていて、ショッピングにいくらまで、キャッシングにいくらまで使えると明確に分かれていることもあります。ですが、このタイプのカードはあまり多くは見られません。

キャッシング枠の融資の条件を見てみよう

キャッシング枠を利用するとどれくらい借りられるのか、金利はどれくらいか、いくつかのクレジットカードを例に挙げてキャッシング枠の融資の条件を見てみましょう。

カードの種類 利用限度額 金利
JCBカード 1万円~100万円 15.00%~18.00%
※ザ・クラス会員は14.10%
セゾンカード 1万円~300万円 12.0%~18.0%
セディナカード 1万円~200万円 上限18.0%
オリコカード 10万円~100万円 15.0%~18.0%
NICOSカード 利用者により異なる 14.94%~17.94%
ライフカード 利用者により異なる 15.0%~18.0%

これを見ると、あまり高額の借入ができる設定にはなっていないことがわかりますね。

発行された後のクレジットカードにキャッシング枠をつける方法

多くのクレジットカードの場合、新規に発行してもらう際にキャッシング枠を希望するか、希望するとしたらいくらつけたいかを聞かれます。

その時は必要ないと思ってキャッシング枠をつけなかったけれど、後から付けたいと思った場合はどのようにすればいいのでしょうか。

いくつかのクレジットカードを例に、クレジットカードの発行後にキャッシング枠をつける方法を確認しましょう。

JCBカードの場合は3種類の方法で設定の申し込みが可能

JCBカードの場合、キャッシングの利用可能枠を設定したい場合は以下の3つの方法で申し込みをすることができます。

  • インターネットから
  • 電話
  • 郵送

インターネットから利用可能枠を設定したい場合は、My JCBにログインした後、案内に従って手続きをしましょう。

電話から申し込む場合は、JCBファイナンスデスクに電話をすることで申し込みができます。受付時間は午前9時から午後5時までで、日曜・祝日・年末年始は休業しています。

郵送で申し込みたい場合は、インターネットまたは自動音声案内の電話で資料請求をすることが可能です。書類の名称は「キャッシングサービスご利用可能枠増額申込書兼再設定申込書」です。

場合によっては、収入証明書類の提出が求められる場合もあります。

セゾンカードの場合はインターネットか電話で手続きを

セゾンカードでキャッシング枠を設定したい場合は、インターネットまたは電話で手続きができます。

インターネットから申し込む場合は、Netアンサーにログインして手続きをしましょう。

電話の場合は、コンタクトセンターに電話をすることでキャッシング枠の設定が可能です。

セディナカードもインターネットや電話で申し込み可能

セディナカードでキャッシング枠をつけたい場合は、インターネット上でセディナビから申し込む方法と、電話で申し込む方法が利用できます。

セディナカードの場合、カードについているロゴマークによって流れが異なります。ロゴマークがOMのカードの場合、セディナビから申し込むと以下のような流れになります。

1、セディナビにログイン
2、ご利用限度額変更から「ご利用限度額の設定・増額」を選ぶ
3、案内に従って必要事項を入力する
4、スピード審査の対象となりスピーディーに審査が受けられる
5、審査が完了するとメールで連絡がある
6、メールからセディナビにログインして結果を確認(書面での回答になることも)

セディナビから申し込んだ場合、平日の9時から15時までに申し込むと、最短30分で審査が終了します。平日の0時から8時59分までに申し込みを済ませると平日の9時から15時の間の審査が可能です。これ以外の時間帯に申し込むと、翌営業日以降に審査が行われます。

ただし、毎月7日の15時から8日にかけてシステムメンテナンスが行われるので、審査が行えるのは9日以降です。また、審査状況によっては時間がかかることもありますので、注意しましょう。

電話から申し込んだ場合は、以下のような流れになります。

1、アンサーセンターに電話をする
2、審査が行われる
3、1週間程度で審査結果が書面で連絡される

電話から申し込んだ場合は、スピード審査の対象とはなりません。

どちらの方法を選んでも、審査の際に年収証明書類の提出が求められることがあります。

ロゴマークがCFまたはQCマークの場合もインターネットまたは電話から申し込めますが、スピード審査はできず、2週間から3週間程度で審査結果が書面で送られます。

キャッシング枠は増枠が可能なことも!希望する場合も申し込みを

キャッシング枠は、新たにつけるだけではなく、最初に希望した金額よりも多く借入をしたいと思った場合には増額を申請することも可能です。

先ほど挙げたクレジットカードの場合、増額に関しては以下のように取り決められています。

クレジットカードの種類 増枠について
JCBカード インターネット・電話で申し込み可能
セゾンカード インターネット・電話で申し込み可能
セディナカード インターネット・電話で申し込み可能

このように、最初に設定したキャッシング枠を増額できることがわかりますね。

ただし、以下の場合は増枠はできません。

  • すでに限度額が上限に達している場合
  • 増枠すると利用者の年収の3分の1の金額を超える場合
  • 増枠の審査に通らなかった場合

それぞれの会社でキャッシング枠には上限が設けられていますので、上限に達している場合はそれ以上増やすことはできません。

年収に関しては、法律による取り決めがあります。クレジットカードの場合、ショッピング枠とキャッシング枠には別の法律が適用されていて、キャッシング枠に関しては貸金業法と呼ばれる法律が関係します。

その法律では、貸し過ぎによって多重債務者が出ること防ぐ目的で利用者の年収の3分の1を超える金額の融資を禁止しているので、この割合を超える融資は受けられません。

また、お金を貸すことには返って来ないリスクが伴うので、必ず審査のうえでキャッシング枠をつけるかどうかが判断されます。何らかの不安がある場合、これ以上多くは貸せないと思われることもあり、その場合は増枠が認められません。

クレジットカードのキャッシング枠とカードローンとの主な違い

借入をすると言われると、クレジットカードでのキャッシングよりもカードローン商品を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

では、クレジットカードのキャッシング枠とカードローンとには、どのような違いがあるのでしょうか。詳しく確認しましょう。

クレジットカードは1枚あれば買い物も借入も可能

クレジットカードは、1枚持っていれば買い物も借入も可能です。

それに対してカードローンは、ローン専用の商品なのでお金を借りることに特化しています。

もちろん、借りたお金で商品やサービスを購入することもできますが、店頭でカードを出してすぐに商品やサービスが手にできるわけではありません。

また、以下のような特徴もあります。

  • カードローンの方が利用限度額が高い傾向にある
  • カードローンの方が金利が低くなる可能性がある

たまにしかお金を借りないけれど、念のために借入ができる状態にしておきたい人は、クレジットカードにキャッシング機能をつけておく方が向いています。借入がメインの人は、ローン専用のカードを持っている方が便利です。

ただし、海外での借入を考えているのであれば、カードローンでは対応できません。その場合は、クレジットカードのキャッシング機能を利用しましょう。

それでは、クレジットカードのキャッシング機能とカードローン商品はどのように違うのか、いくつか商品を挙げて具体的に見てみましょう。

同じ会社の商品を比較!(JCBカードの場合)

まずは、同じ会社が発行しているクレジットカードのキャッシング機能の内容と、とカードローン商品で比較してみましょう。

JCBカードの場合、以下のようになっています。

カードの種類 利用限度額 融資利率(年利)
クレジットカードのキャッシング機能 1万円~100万円 15.00%~18.00%
※ザ・クラス会員は14.10%
カードローン商品
商品名:FAITH
50万円~500万円 4.40%~12.50%

カードローン商品のFAITHの場合、融資利率は利用可能枠を元に以下のように決められています。

利用可能枠 融資利率(年利)
500万円 4.40%
400万円~499万円 6.20%
350万円~399万円 6.90%
250万円~349万円 8.00%
150万円~249万円 10.50%
50万円~149万円 12.50%

クレジットカードのキャッシング枠の利用限度額が1万円から100万円なので、カードローン商品のFAITHを利用したと仮定すると最も高い金利である12.50%が適用される金額ですが、それでもカードローン商品の方が金利が低くなることがわかりますね。

同じ会社の商品を比較!(セディナカードの場合)

もう1つ、セディナカードの場合も見てみましょう。

カードの種類 利用限度額 金利
クレジットカードのキャッシング機能
※一般カード
1万円~200万円 上限18.0%
カードローン商品
商品名:セディナカードローン
1万円~200万円 上限18.0%
カードローン商品
商品名:eカードa
1万円~300万円 7.80%~18.0%

セディナカードの場合は、商品によってはあまり差が無いと言えます。

消費者金融のカードローン商品と比較!

次に、消費者金融のカードローン商品の内容を比較してみましょう。大手消費者金融のカードローン商品の融資条件は、以下のようになっています。

消費者金融名 利用限度額 金利
アイフル株式会社 800万円まで 3.0%~18.0%
SMFGグループのSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス) 500万円まで 4.5%~17.8%(新規契約)
三菱UFJフィナンシャル・グループ アコム 800万円まで 3.0%~18.0%
株式会社SMBCモビット 800万円まで 3.0%~18.0%
レイクALSA 500万円まで 4.5%~18.0%

利用限度額は500万円または800万円までで、まとまった融資も可能であることがわかります。金利に関しては、高い方の金利はクレジットカードとあまり差がないですね。

消費者金融も貸金業法に従っているので、年収との兼ね合いがあります。そのため、誰でもこの金額まで借りられるわけではありませんが、まとまった金額の借入を希望する場合は消費者金融のカードローン商品が便利です。

また、急いでいる時には申し込みの時間帯や方法を選べば即日融資も可能なので、その点もメリットです。

銀行のカードローン商品との比較

銀行でも、カードローン商品が取り扱われています。では、いくつかの商品を例に、銀行の商品とクレジットカードのキャッシング枠を比べるとどのような違いがあるのか見てみましょう。大手の銀行の商品と合わせて、地方銀行の商品もいくつかご紹介しています。

銀行名と商品名 利用限度額 金利
三菱UFJ銀行「バンクイック」 10万円~500万円 1.8%~14.6%
みずほ銀行カードローン 10万円~800万円 2.0%~14.0%
ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」 1,000万円まで 1.59%~18.0%
楽天銀行スーパーローン 800万円まで 1.9%~14.5%
イオン銀行カードローン 10万円~800万円 3.8%~13.8%
四国銀行「四国銀行カードローン4’S」 30万円~800万円 4.0%~14.6%
広島銀行カードローンマイライフプラス(カード型) 10万円~500万円 2.475%~13.475%/td>

銀行の商品も大型の融資が可能なものが多いので、まとまった借入をしたい時の借入先の候補となります。ですが、即日融資は無理なので、急ぎの借入には向きません。

銀行には、普通預金口座にセットして利用するタイプのカードローン商品もあります。そのような商品の場合、以下のように利用限度額が低い商品が多い傾向にあります。

銀行名と商品名 利用限度額 金利
三菱UFJ銀行「マイカードプラス」 30万円 14.6%
沖縄銀行「プラスワン30-60」 30万円・60万円 8.5%
池田泉州銀行「カードローンパッとサッと」 10万円・30万円 14.0%
静岡銀行「しずぎんミープラス」 50万円まで 14.5%
広島銀行「総合口座プラス30」 10万円・20万円・30万円 9.625%

そのかわり、金利はクレジットカードのキャッシング枠と比較すると低い商品が多くなっています。

クレジットカードで現金を借入する方法はキャッシング枠をつけること

クレジットカードの元々の性質は商品やサービスの代金の立て替えをするものなので、通常は現金を借りることはできません。

ですが、新規にクレジットカードを作る申し込みの時や、後から必要だと思った時にキャッシング枠をつけておけば、クレジットカードを使って現金を借入することも可能です。

クレジットカードのキャッシング枠はそれほど借入額が大きくなく、金利もあまり低いとは言えませんが、1枚持っていればショッピングにもキャッシングにも利用できるメリットがあります。また、海外でキャッシングができる点で便利です。

ショッピングがメインなのか借入がメインなのか、海外で借入をする予定があるかどうかなどを基準に、クレジットカードにキャッシング枠をつけるか、ローン専用のカードを作るかを考えるといいですね。

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