中小消費者金融は独自審査が特徴!業者による違いを確認して借入を
大手消費者金融がたくさんの顧客を相手に融資をすることを前提としているのに対して、中小消費者金融は大勢ではなく少人数の顧客を相手に融資することが特徴として挙げられます。そのため、独自の審査基準を持っています。
さらに、業者ごとに融資できる金額や借入の方法などが異なりますし、地域を限定して融資をしている場合もあります。業者によって大きな違いがあるので、それを理解した上で借入をしなければいけないということですね。
では、中小消費者金融はどのように利用できるのか、まとめて確認しましょう。
中小消費者金融はどんな風に使える?特徴を確認しよう
中小消費者金融は、かなりの数が存在しています。大手消費者金融はCMなどで名前を聞く機会も多くありますが、中小規模の消費者金融の場合、名前を聞いたことが無い業者もあるものです。
では、中小消費者金融の特徴は何でしょうか。
まとめて確認しましょう。
大手に分類されない消費者金融はすべて中小消費者金融!
中小消費者金融とは、大手に分類されない消費者金融すべてに当たります。
大手消費者金融として挙げられるのは以下の業者なので、それ以外はすべてだと思えばいいわけですね。
- SMFGグループのSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ アコム
- アイフル株式会社
- 株式会社SMBCモビット
- レイクALSA
これらの名前は、聞いたことが無いと言われる方の方が少ないのではないでしょうか。それほど多くの人に知られていて、広く利用されているということになります。
それに対して中小消費者金融は、一部の利用者にのみ名前を知られています。たとえば、中小消費者金融の例としては以下のような業者があります。
- 新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」
- ライフティ株式会社
- フクホー株式会社
- 株式会社アロー
- 株式会社セントラル
- フタバ株式会社
これらの業者はどこも実績もあり安心して利用できますが、名前を聞いたことがない業者もあるのではないでしょうか。
正規の中小消費者金融は安心して利用することが可能!
消費者金融でお金を借りることに何となく不安を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、中小消費者金融から借りる場合でも、正規の業者から借入をするのであれば安全です。
大手・中小といった規模にかかわらず、すべての正規消費者金融は貸金業法など貸金業者が従うべき法律を守って経営を行っています。
法律では利用者が安心できるよう様々なことに関して細かく定められているので、不安に思わず利用することが可能なのです。
具体的にどのようなことが決められているのか、いくつか例を見てみましょう。
法律の取り決め | 具体的な内容 |
---|---|
登録番号の明示 | 正規の業者であることを示す番号をわかりやすく示す |
融資できる金額の上限を決定 | 申し込む人の年収の3分の1まで ※ただし対象外・例外とされる場合もある |
指定信用情報機関の利用 | 借り入れに関する情報を集めて管理 |
収入証明を提出すること | 収入が確かめられるよう証明書の提出を求める |
金利の上限を決定 | 金利は最大で年20.0%まで |
条件の表示 | 金利などをわかりやすく示す必要がある |
取り立てに関する決まり | 暴力的な取り立てを禁止する 私生活に影響を与える取り立てを禁止する |
このように様様な取り決めをしたうえで融資をすることで、無理な貸し付けや強引な取り立てを受けるのではないか、高い金利を請求されるのではないかなどの不安を持つことなく借り入れをすることができる体制が整えられているんですね。
また、こういったことを細かく決めている背景には、借り過ぎ・貸し過ぎによって多重債務者が多く出て、社会問題化したこともあります。利用者にも無理が無いように、法律で制限をすることで借りやすい状況が作られています。
中小消費者金融ではどれくらいお金が借りられる?
中小消費者金融では、どれくらいのお金が借りられるのでしょうか。
先ほども確認したように、法律の関係もあって借り入れをする人の年収の3分の1までの金額が前提ではありますが、商品ごとに最大の融資額が決まっているので、その金額まで借りられない可能性もあります。
大手消費者金融では、商品の取り決めによる上限の金額は業者によって800万円または500万円です。
ですが、中小消費者金融の場合、それよりも商品の取り決めによる上限の金額が低めに設定されていることも多いものです。
では、中小消費者金融ではどれくらい借りられるのか、先ほどの業者を例に見てみましょう。
消費者金融名 | 限度額の上限 |
---|---|
新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」 | 300万円まで |
ライフティ株式会社 | 500万円まで |
フクホー株式会社 | 200万円まで |
株式会社アロー | 200万円まで |
株式会社セントラル | 300万円まで |
フタバ株式会社 | 50万円まで |
このように、融資できる上限の金額が50万円と抑え目の業者もあれば、大手と同じように500万円まで融資ができる業者もあるように、限度額の設定にかなりの開きがあります。
それほど高額のお金を借りる予定が無ければ問題はありませんが、まとまった融資を検討している人の場合、限度額の上限も確認した上で申し込み先を決めるようにしましょう。
中小消費者金融の金利を見てみよう
法律によって定められている金利の上限は、年20.0%までです。もう少し細かく見てみると、金利は2つの法律を元に以下のように決められています。
法律 | 利息制限法 | 出資法 |
---|---|---|
ルールの内容 | 上限を超えた分の金利が無効になる | 金利の上限を超えたら刑事罰の対象となる |
上限とされる金利 | 元本が10万円未満の時は年20.0% 元本が10万円以上100万円未満の時は年18.0% 元本が100万円以上の時は年15.0% |
元本に関係なく年20.0% |
これを元にしているので、金利はどんなに高くても年20.0%までになるのです。そして、この範囲を超えないようにしながら、それぞれの業者ごとに金利を設定しています。
大手消費者金融の場合、いずれの業者でも上限の金利は年18.0%までです。では、中小消費者金融ではどのような取り決めになっているのか、例を挙げて見てみましょう。
消費者金融名 | 商品の取り決めによる金利 |
---|---|
新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」 | 4.9%~18.0% |
ライフティ株式会社 | 8.0%~20.0% |
フクホー株式会社 | 7.30%~20.0% |
株式会社アロー | 15.00%~19.94% |
株式会社セントラル | 4.80%~18.00% |
フタバ株式会社 | 14.959%~17.950% |
お金の貸し方が業者によって違うので注意!
大手消費者金融では、いずれの業者もカードローン方式で、利用限度額が設定されていて、その範囲内なら何度追加で借入をしてもいいというお金の借り方になっています。ですが、お金の貸し方には、もう1つ証書貸付という方式があります。
証書貸付とは、以下のような特徴を持つお金の貸し方です。
- 借入は1回のみ
- 契約書に借入額・金利・返済金額・返済期間などを記載した上で融資をする
借入をする時点ですべての条件を決め、それに従って融資を行うのが証書貸付です。そのため、追加融資という考え方はなく、再度融資を受けたい場合は新たに契約を結ぶ必要があります。
中小消費者金融では、お金の貸し方がカードローン方式ではないこともありますので、事前に確認しておきましょう。
消費者金融名 | 融資の方法 |
---|---|
新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」 | カードローン方式 |
ライフティ株式会社 | カードローン方式 |
フクホー株式会社 | 証書貸付 |
株式会社アロー | カードローン方式 |
株式会社セントラル | カードローン方式 |
フタバ株式会社 | カードローン方式 |
このように、融資の形式は業者によって違います。
独自審査が特徴!中小消費者金融を利用するメリット
それでは、大手ではなく中小消費者金融を利用するメリットは何か、確認しましょう。
中小消費者金融は独自審査なので審査結果に差が出ることも
大手消費者金融では、いずれの業者でもスコアリングシステムと呼ばれる審査方法が採用されています。これは、申し込み者の属性を点数化したうえで機械的に判断する方法です。
もちろん、業者によって審査基準は違うので、同じ人が大手消費者金融2か所で審査を受けた場合、片方だけ通って片方は通らないということもありえます。ですが、スコアリングシステムを採用することで、同じようなポイントが重視されるのも確かです。
その点、中小消費者金融はそれぞれの業者ごとに審査方法を持っているので、審査の基準が大手とは違うことがあります。そのため、業者によって異なる結果が出る場合もあるということですね。
顧客を集めるために特徴を持った業者も
中小消費者金融では、顧客を確保するために大手とは違う切り口で顧客を集めている業者もあります。
- 女性への融資に力を入れている業者
- 高齢の人への融資に力を入れている業者
たとえば、フタバ株式会社では女性への融資に力を入れていて、女性の利用者が多いことが特徴です。
新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」は、給与所得または事業所得があることを条件として、71歳から79歳の人も申し込み可能としています。
大手消費者金融で最も申し込み可能な年齢が高いのはレイクALSAですが、それでも申し込みができるのは70歳までです。それを考えると、新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」は高齢者にとって借りやすい商品だと言えますね。
このような特徴を知っておけば、自分がより借りやすい中小消費者金融を見つけることも可能です。
正規の業者を選ぶことが重要!中小消費者金融を利用する上での注意点
中小消費者金融は選び方によってはとても便利に借入をすることができるのですが、中小だからこそ気をつけなければいけないこともあります。では、まとめて確認しましょう。
闇金ではないかきちんと確認を
- 法律で決められた以上の金利の請求
- 暴力的な取り立て
- 周囲に借入を知らせるような取り立て
- 親や兄弟など周囲の人に対する取り立ても
- 個人情報を流出させるなどの嫌がらせ
中小消費者金融はとても数多く存在していますし、また名前を知らない業者があるのも当然のことです。
そのため、ネットを検索していた時に見つけたり、何気なく広告が目にとまったりなどの理由で借入先を選ぶのであれば、非正規の業者を選ばないように特に気をつけなければいけません。
非正規の業者かどうかを見分ける方法はいくつかありますが、以下のような方法を利用すれば見分けることが可能です。
- 審査なし・審査の甘さを売りにしているところからは借りない
- 金融庁のホームページの「登録貸金業者情報検索サービス」で検索
- 日本貸金業協会のホームページの「ヤミ金(悪徳業者)の検索」で検索
正規の業者は登録番号を表示していていますが、闇金もそれに似せて登録番号を詐称していることもあります。そのため、金融庁の検索によって闇金かどうかを判断する際は、連絡先や登録番号が正しいかをしっかりチェックしてから借入をするようにしましょう。
細かい申し込み条件があることも
中小消費者金融の場合、経営の規模が大きいわけではないので、貸したお金が返って来ないとかなり困ることになります。
そのため、細かく申し込み条件を定めて融資を行っていることもあります。
たとえば、フクホー株式会社では、以下のような人は申し込めません。
- 他社で借りている人が返済を延滞している
- 過去に借入がある人が借入を放置している
- 自営業主である・会社役員である・現在仕事をしていない
- 健康保険証を持っていない
- 20歳未満である
- 66歳以上である
- 他人名義で申し込みをしようとしている
株式会社アローの場合は、申し込みに関して以下のように案内しています。
- 24歳以下または66歳以上の人は契約できない
- 貸金業者からすでに年収の3分の1を超える借入がある人は申し込めない
- 健康保険に未加入の人は契約できない
- 勤続年数が1年未満の人は契約できない
- 他社での借入があり返済が遅れている人は契約できない
- 自営業者が確定申告などの年収証明が提出できない場合は契約できない
また、新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」のように、それほど厳しい条件は定めていないこともあります。
- 年齢が20歳から79歳まで
- 安定した収入がある
- 新生パーソナルローン株式会社の基準を満たす
これらの条件に当てはまれば、申し込みが可能です。
このように、業者によって申し込み条件は様々なので、事前に確認してから申し込みをしましょう。
申し込み方法に制限があることも多い
大手消費者金融では、以下のような様々な方法での申し込みに対応しています。
- インターネット
- 店頭での申し込み
- その業者のATM
- 提携ATM
- 電話
- 郵送
この中のどれに対応しているのかについては業者によって異なりますが、どの業者も複数の申し込み方法に対応しています。
消費者金融名 | 融資の方法 |
---|---|
新生パーソナルローン株式会社「ノーローン」 | インターネット・専用フリーダイヤル 新生銀行カードローン自動契約コーナー |
ライフティ株式会社 | インターネット |
フクホー株式会社 | インターネット 電話・来店 |
株式会社アロー | インターネット 郵送・FAX |
株式会社セントラル | インターネット・自動契約機 来店・コンビニ・郵送 |
フタバ株式会社 | インターネット |
即日融資ができるかどうかは業者により異なる
大手消費者金融で借入をする場合、どの業者を選んでも即日融資が可能な申し込み方法があります。ですが、中小消費者金融の場合、申し込みをしたその日のうちにお金が借りられる方法があるとは限りません。
たとえば、株式会社セントラルでは、平日の14時までに申し込みをすれば即日振込みによる借入も可能です。
ですが、すべての中小消費者金融が即日融資に対応できるわけではないので、急いでお金を借りたい時は注意が必要です。
中小消費者金融を利用するなら業者ごとの特徴を理解して借入を
中小消費者金融は、審査の基準もそうですし、また申し込み方法や商品概要なども業者によって大きく異なるので、業者ごとの特徴を理解した上で借入をすることが大切です。
大手と差をつけるために女性に特化した商品や高齢者でも借りやすい商品があるなど、商品の特徴を活かすことでより借入がしやすい状況が作れることもありますので、それも合わせて確認したいところです。
正規の中小消費者金融からお金を借りても安全ですが、借入先として非正規の業者、いわゆる闇金を選ばないようにしなければいけません。中小消費者金融の場合、あまり知られていない業者もありますので、きちんと検索するなどして安全な借入先から借入をするようにしましょう。