キャッシング枠は増額も可能！やり方や審査のポイントを確認しよう

クレジットカードには、買い物に使えるショッピング枠と、現金を借りるキャッシング枠があります。

キャッシング枠は最初からついているわけではなく、クレジットカードを作る時に希望したり、必要だと思った時に申し込みをしてつけてもらったりするものです。

その際に、いくらまで借入ができるかを決めるキャッシング枠が設定されるのですが、キャッシング枠は後で増額してもらうことも可能です。ですが、その際には審査があります。

そこで、増額したいと思った時にはどうすればいいのか、審査で見られるポイントは何か、詳しく確認しましょう。

キャッシング枠は増額できる？カード発行元の会社の案内を見てみよう

まずは、キャッシング枠の増額は可能なのか、カードの発行元の会社の案内を確認してみましょう。

増額を想定してキャッシング枠をつけているのが一般的

収入や勤務先など、返済能力をある程度把握することはできても、きちんと返済を実行してくれる人かどうかは実際に貸してみないとわからないわけですね。

そのため、たとえば審査で30万円のキャッシング枠をつけても返してくれそうだと判断したとしても、いきなり最初から30万円の枠をつけることはなく、それよりも少ない金額が設定されるのです。

クレジットカードの発行元の案内を見ると増額できることがわかる！

クレジットカードの発行元の会社の案内を見ると、最初のキャッシング枠を決める段階ですでに増額を想定していることがわかるものもあります。

たとえば、セディナカードは、キャッシング枠に関して利用可能な金額を1万円から200万円としていますが、新規申し込みの場合は上限が50万円までとされています。カードを利用して実績を重ねることで、利用可能な金額が増額されることがわかりますね。

オリコカードを見てみると、利用可能枠を増額したい場合やキャッシング機能を追加したい場合の手続き方法について案内されています。

JCBカードでは、利用可能枠の引き上げが可能と明記されていて、利用可能枠の増枠申請方法について説明されています。

これらの例から、キャッシングの利用可能枠は増額できるのが一般的だと言えるのです。

増額の審査で見られるポイントは？返済能力があることが重要

キャッシング枠の増枠は希望すれば誰でもできるわけではなく、審査を受けて通過する必要があります。

では、キャッシング枠の増額の審査ではどのようなことが見られるのか、ポイントを確認しましょう。

きちんと返済ができていることが重要！遅延があれば要注意

先ほどお話ししたように、クレジットカードのキャッシング枠が最初から貸せると思われる金額の上限に設定されていないのは、実際に利用してもらって返済状況を確認して、毎月きちんと返済をしてくれる人かどうかを見極める必要があるからです。

それなのに、きちんと返済ができないと、キャッシング枠を引き上げてもますます返済が難しくなると思われてしまいます。

• キャッシングの返済やショッピング利用分の支払いが滞っている
• 返済や支払いが何度か遅れたことがある

すでに返済や支払いができない状態になっている人や、返済や支払いはしていても何度か遅れたことがある人の場合、今後も同じような状態が続くと考えられるので、キャッシング枠の増額はできません。

延滞が続くと、場合によっては今のキャッシング枠も利用できなくなったりクレジットカードの利用が停止されたりしますので、注意が必要です。

将来的にキャッシング枠の増額を希望したいと思っている人は、返済や支払いをきちんとすることが重要です。

カードを定期的に利用していることも審査で見られるポイント

クレジットカードを作っていても使っていなかったり、キャッシング枠もつけるだけで使っていなかったりする場合、支払いや返済がないので、返済状況を確認することができません。

ほとんどカードを使ったことが無い状態で増額の審査に申し込んでも、カードの発行元としては増額していいか判断することができないので、審査には通らないという結果になってしまうのです。

また、普段カードを使っていない人が急に増額を希望したら、何かお金に困るようなことがあったのではないかと疑問に思われる可能性もあります。そうなると返済能力を疑われますので、そういった意味でもキャッシングの増額は難しくなります。

いずれ増額したいと思っているのであれば、カードをしっかり利用することも大切です。

公共料金の支払いをクレジットカード払いにする、利用できる先では積極的にショッピングに利用するなど、普段からしっかり使っておくと安心ですね。

ただし、カードを多めに使う場合、返済が進まない状態にならないように注意したいところです。返済をした後またすぐに借入をして、常に限度額いっぱいまでキャッシングをしている状態だと、返済は進んでいません。

使う時は使う、返済をする時は返済をするというように、返せる余裕があると思ってもらうことがコツです。

法律を元に融資できる上限もチェック

クレジットカードのキャッシング枠には、貸金業法という法律が適用されます。その法律によって総量規制という仕組みが設けられていて、クレジットカード会社や信販会社、消費者金融会社などの貸金業者はそれに従って融資額を決めています。

クレジットカードの発行元であるクレジットカード会社や信販会社も、キャッシング機能によってお金を貸している場合は貸金業者として登録しています。

総量規制とは、貸し過ぎによって利用者が多重債務に陥るなどの不利益を受けないように、貸金業者や融資をする際に年収の3分の1を超えない金額を設定するという内容です。

他の貸金業者からの借入があれば、その金額も含めて3分の1までになるように計算されますので、すでにお金を借りている人は増額が難しい場合もあります。

増額したい時はどうすればいい？申請方法の例を見てみよう

それでは、クレジットカードのキャッシング枠を増額したい場合はどのように手続きをすればいいのか、いくつか例を挙げて見てみましょう。

オリコカードの場合はインターネットや電話で申請可能

オリコカードの場合、利用可能枠の増額はインターネットや電話から手続きができると案内されています。

インターネットから手続きをする場合は、eオリコサービスの利用登録をして、以下のような流れで手続きをしましょう。

電話で手続きをする場合は、9時半から17時半までの間にオリコカードセンターに電話をして、指示に従って手続きを進めます。電話は、年中無休で受け付けています。

セディナカードの場合もインターネットや電話で手続き可能

セディナカードでキャッシング枠の増額を希望する場合も、インターネットや電話で手続きをすることが可能です。

インターネットから申し込みをする場合は、セディナビにログインして手続きをしましょう。

セディナカード場合、持っているカードの種類によっては、インターネットから申し込むと審査が早く終わるサービスがあることが特徴です。

電話で手続きをする場合は、アンサーセンターに電話をして、指示に従って手続きを進めます。

カードの発行元の指示に従って増額の手続きを

クレジットカードの発行元の会社ごとに、キャッシング枠増額の申請の方法は決まっています。

そのため、増額を希望する場合は、案内に従って対応している方法で申し込みをしましょう。

キャッシング枠の増額を希望する上での注意点をまとめて確認！

キャッシング枠の増額を希望する場合、注意したい点もあります。では、まとめて確認しましょう。

枠の上限が決まっている場合はそれ以上の増額は無理

クレジットカードのキャッシング枠は、カードの発行元の会社によっていくらまでと決められている場合があります。いくつか、例を見てみましょう。

このように、キャッシング枠の上限が決められている場合は、それを超えての増額は希望できません。

カードの発行元によっては上限の金額が明記されていない場合もありますが、その際は審査によってどれくらいまで融資ができるかが決められています。いくらでも増額できるというわけではないので、必要な金額で申請するようにしましょう。

年収の3分の1を超える増額は法律上不可能

先ほども確認したように、法律上の決まりでその人の年収の3分の1を超える融資はできないため、今のキャッシング枠がすでに年収の3分の1に近い場合は増額はできません。

他の貸金業者から借入をしている人は、その借入額も合わせて年収の3分の1までです。

そのため、他のクレジットカードを使ってキャッシングをしている人や、消費者金融でお金を借りている人などは、その金額も計算した上で増額しても年収の3分の1を超えないようにしなければいけません。

まとまった借入を希望する場合はカードローンなどを検討して

クレジットカードのキャッシング機能は、決められた枠の中で必要な時に必要な金額を借りられる点で、カードローンと似ています。

キャッシング枠の上限は、消費者金融や銀行が提供しているカードローン商品と比較して、低く設定されている傾向にあります。

例として、JACCSの場合、クレジットカードのキャッシング枠は10万円から50万円までとなっていますが、カードローン商品である「プレミアビア―ジュ」を利用すると最高で500万円まで借入が可能です。

クレジットカードの発行元の会社以外の商品も見てみると、大手消費者金融の場合、利用限度額の上限は業者によって500万円までまたは800万円までとなっています。

銀行のカードローン商品を例に挙げると、利用限度額は以下の通りです。

中には利用限度額が低い商品もありますが、カードローン商品はまとまった金額を借りられる商品が多いと言えます。そのため、借入をメインに考える場合は、カードローンを契約した方がいいわけですね。

ただし、消費者金融から借入をする場合は、法律の関係で最大でも年収の3分の1までしか借入をすることはできません。

キャッシング枠を増額するなら遅延を避けてカードを積極的に使おう

クレジットカードのキャッシング枠は、増額してもらうこともできます。最初の審査では返済状況までは判断できないので、実際に使ってもらって返済状況を確認して、増額してもいいと考えたら増額ができるという仕組みです。

そのため、増額の審査では返済状況が主に見られますので、遅延は避けることとカードを積極的に使ってきちんと返済ができることを見てもらうことが大切です。

他の貸金業者から多く借入をしていると、法律の関係でそれ以上増額できないこともありますので、その点も注意したいところです。

将来的にキャッシング枠を増額してもらいたいと思っている人は、返済に気をつけてカードをしっかり利用しましょう。