銀行カードローンに申し込みをしたら信用情報が確認される意味とは
銀行のカードローンに申し込みをすると、融資をしてもいいかどうかを判断するために審査が行われますが、その際に個人の借入に関する情報も合わせて確認されます。この情報のことを、信用情報と言います。
それは何のためで、借入にどのような影響があるのでしょうか。
実は、信用情報の確認は、審査に通るかどうかにも大きく影響する重要な項目です。そこで、ローン申し込み時に信用情報が確認される意味や情報の内容について、詳しく見ていきましょう。
信用情報とは個人の借入に関する情報!返済能力の確認に使用
信用情報とは、個人の借入に関する情報のことを言います。では、信用情報について詳しく確認しましょう。
信用情報を保管しているのは個人信用情報機関!
個人信用情報は、個人信用情報機関と呼ばれる機関が保管しています。
個人信用情報機関は、3種類あります。
- 全国銀行個人信用情報センター
- 株式会社シー・アイ・シー
- 株式会社日本信用情報機構
銀行や信用金庫などは、このうちの全国銀行個人信用情報センターに加盟しているのが一般的です。
株式会社シー・アイ・シーと株式会社日本信用情報機構は、貸金業法に関連する信用情報機関として内閣総理大臣に指定されていて、指定信用情報機関と呼ばれています。
個人信用情報機関は会員との間で情報を提供し合っている!
個人信用情報機関は、その機関に加盟している会員から借入をしている人についての情報の提供を受けます。
そして、その情報を集めて管理しています。
集めている情報は何のために使うのかというと、新たな申し込みを受けた銀行が情報を照会した時に、その人がどのようなお金の借り方をしているのかを知らせるためです。
それを見て、銀行は申し込んできた人の返済能力をチェックして、お金を貸していいかどうかを判断するのです。
信用情報とはどんな情報?内容を確認しよう
信用情報とは、どのような情報を言うのでしょうか。
全国銀行個人信用情報センターによると、以下のような情報が信用情報として保管されています。
登録されている情報 | 登録されている期間 |
---|---|
本人情報 氏名・性別・住所・電話番号など |
以下のいずれかの情報が登録されている期間 |
取引情報 借入金額・借入日・返済状況など |
契約期間中 契約が終了したらその日から5年を超えない期間 |
照会記録情報 会員が情報を利用した日や申し込み内容など |
利用した日から1年を超えない期間 |
不渡り情報 | 1回目…6か月を超えない期間 取引停止処分…5年を超えない期間 |
官報情報 破産手続きに関する情報 |
10年を超えない期間 |
貸付自粛情報 浪費癖などにより貸付をしないでほしいと依頼すること |
申告した日から5年を超えない期間 |
ほかにも、苦情を申し出た場合や本人が申告した内容などがあれば、その情報も登録されます。
全国銀行個人信用情報センターに登録されている情報を確認すると、誰がどのような商品と契約していていくら借入をしているのか、返済状況はどうかなどを、詳細に確認することができるわけですね。
個人信用情報の利用目的
一般社団法人全国銀行協会は、銀行カードローンに関して行っている取り組みについてまとめて報告しています。その中で、信用情報の扱いについて以下のように述べています。
つまり、信用情報は返済能力を把握することを目的として利用されるもので、それによって貸し過ぎを防ぐために利用されているということです。
返済能力を超えたお金を貸し付けると、返済が滞ることで貸した方も困りますが、借りた方も返済ができなくなることで多重債務から抜け出せなくなったりそれ以降の借入がスムーズにできなかったりします。
返済能力に見合う融資を行うことは、融資を行う側にとっても受ける側にとっても大切なことだと言えるのです。
信用情報の確認の結果で審査に通りにくくなることも!
ここまで見て来たように、信用情報は返済能力を確かめるために活用されています。では、審査にどのような影響があるのか、詳しく見ていきましょう。
返済上の問題があると審査に通らない可能性大
全国銀行個人信用情報センターに登録されている信用情報の中には、返済状況も含まれています。
- 延滞
- 代位弁済
- 強制回収手続
- 解約
- 完済
代位弁済とは、利用者が借りたお金を返済することができなくなり、保証会社が代わりに支払いを行うことを言います。銀行のカードローン商品の場合、保証会社がついているのが一般的なので、保証会社が支払いをした時に代位弁済が行われたことになるのです。
保証会社が支払ったお金は返さなくていいわけではなく、それ以降は保証会社に対して返済を続ける形になります。
これらの中で、延滞や代位弁済、それから差し押さえによって強制的に債権を回収する強制回収手続きが行われた場合や、破産手続きが開始された情報が登録されている場合、すでに借入をしたい人には返済能力が無いと判断することができます。
そうなると、新たにお金を貸しても返済が可能だとは思えませんので、申し込みの際の審査に落ちてしまうのです。
そのため、銀行のカードローンに申し込んだ時点で何らかの返済上の問題を起こしている場合は、まず審査に通りません。
返済上の問題に関しては銀行以外からの借入の情報も確認!
銀行以外からの借入であっても、すでに返済が滞っている状態であれば銀行から新たに借入をしても返済が難しいと考えられます。
本来であれば、銀行が知ることができるのは加盟先である全国銀行個人信用情報センターに登録されている情報のみです。ですが、それでは利用者の返済能力がきちんと把握できているとは言い難い面があります。
銀行など全国銀行個人信用情報センターに加盟している借入先以外から借入をしている場合でも、返済が滞るなどの問題があれば銀行で新たに借りるのは難しいということですね。
すでに多く借りている場合も審査に通らない可能性が高い
銀行は、法律上は融資ができる金額に上限はありません。ですが、自主規制として、年収の3分の1までを目安として融資をしていることが多いと言われています。それは、その金額を超えると返済が難しくなると考えられるからです。
そのため、申し込みをした段階ですでに借入額が多く、年収の3分の1に近い場合、新たな借入は難しいと言えます。
過去に返済上の問題を起こした人は情報が消えるまで申し込みを待って
全国銀行個人信用情報センターで情報が登録されている期間については、先ほど情報の内容を掲載した部分で合わせてご紹介しています。
延滞が続いている間は情報がずっと残り続けますので、延滞した状態の人はまず延滞を解消するか債務整理などの手段を用いるかして、以前の借入を整理する必要があります。
銀行では借入中にも定期的に信用情報をチェックする!
信用情報のチェックが行われるのは、申し込みの時だけではありません。では、いつ確認が行われているのか、詳しく見ていきましょう。
銀行では定期的に信用情報をチェック
申し込みの時以外にも、銀行は信用情報をチェックしています。
一般社団法人全国銀行協会が、銀行カードローンに関して行っている取り組みについてまとめた報告の中には、以下のような内容もあります。
このように、申し込みの時だけではなく定期的に信用情報を確認することで、利用者の信用状況に変化があるかどうかを調べています。
信用情報を照会して問題があれば融資が停止されることも
カードローン商品は、利用限度額が決められていてその範囲内であれば何度でも融資が受けられることがメリットの商品です。
ですが、信用情報を照会した結果、以下のようなことがわかれば、利用限度額が減らされたり0になって新たな借入ができなくなったりするので注意が必要です。
- 他の借入の返済が滞っている
- 他での借入金額が増えている
カードローンは繰り返し融資ができる性質のローン商品なので、契約が長期に渡ることも多いため、途中で変化があって返済能力が変わることも十分に考えられます。そこで、定期的なチェックを行って、返済ができる状態にあるかどうかを確かめるわけですね。
申し込みの時よりも返済能力が下がっていると判断されるようなことがあれば、それ以降の借入に影響が出ます。
他の借入のみではなく、利用している商品自体の返済が滞っている場合も、このような対処が取られることがあります。
銀行カードローン申し込み後は信用情報を元に返済能力が見られる!
銀行のカードローン商品に申し込みをしたら、審査が行われます。
申し込みを受けた銀行は、審査の際に個人信用情報機関に信用情報を問い合わせることによって、申し込みをしてきた人の返済能力を確かめたうえで融資を行うかどうかを判断しています。
すでに借入金額が多かったり、借りたお金の返済が滞っていたりすると、返済能力があるとは判断されずお金を借りることはできません。
信用情報の確認には返済能力をチェックする意味があるので、銀行にとってとても大切なことだと言えるのです。