銀行で借入するためのポイントは?審査で見られる内容を知っておこう
お金を借りようとする場合、借入先がどこであっても審査が行われます。
融資を行う側としても貸したお金が返って来ないと困りますし、また借入をする人にとっても借りたお金が返せないとその後さまざまな場面で借入がしづらくなりますので、どちらにとっても審査は重要な意味を持っています。
そのため、審査を避けて通ることはできません。
では、銀行で借入をするためのポイントとは何でしょうか。審査でどのようなことが見られるのかを事前に確認して、不安に思わず審査を受けられるように準備をしておきましょう。
まずは確認!利用条件に合っているかをチェックしよう
銀行カードローンの審査に通るためには、まずその銀行が求める条件に合っていることが前提です。そこで、最初に確認しておきたいのが、利用条件に合っているかということです。
では、詳しく見ていきましょう。
商品ごとに定められている条件をチェック!
- 年齢
- 居住地
- その銀行の口座が必要かどうか
- 収入に関すること
- 保証会社に関すること
また、借りたお金の使い道についても限定されていることがあるので、注意が必要です。
カードローンは、資金使途は原則自由とされていますが、事業性資金には使えないといったように使い道が限られることもあります。その場合、事業性ローンを利用するなど、目的に合った借り方をする必要があります。
それでは、どのような条件があるのか、いくつかの商品を例に挙げて具体的に見ていきましょう。
三菱UFJ銀行の商品の例
三菱UFJ銀行には、2種類のカードローン商品があります。そこで、両方の利用条件をご紹介します。
1つ目の商品が「バンクイック」です。「バンクイック」の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が満20歳以上65歳未満で国内に居住している人
- 原則安定収入がある人
- 保証会社(アコム(株))の保証が受けられる人
外国人が申し込む場合は、永住許可を受けていることが条件となります。
2つ目の商品が「マイカード プラス」です。「マイカード プラス」は手持ちのキャッシュカードに借入の機能が追加された商品で、利用条件は以下の通りです。
- 年齢が満20歳以上65歳未満で国内に居住している人
- 原則安定収入がある人
- 保証会社(アコム(株))の保証が受けられる人
利用条件としては記載されていませんが、キャッシュカードに借入の機能が追加された商品なので、キャッシュカードを持っている人しか利用できません。また、三菱UFJ銀行の商品の中で特定の商品を利用していると、契約ができないことがあります。
居住地に関しては国内に住んでいればよく、また「バンクイック」では口座の開設に関する条件はありません。
楽天銀行の商品の例
楽天銀行のカードローン商品である楽天銀行スーパーローン(カードローン)の場合、利用条件を以下のように定めています。
- 満年齢20歳以上62歳以下の人(パート・アルバイト・専業主婦は60歳以下)
- 日本国内に居住している人(外国籍の人は永住権・特別永住権を持っていること)
- 毎月安定した定期収入を得ている人または専業主婦
- 楽天カード株式会社または株式会社セディナの保証が受けられる人
この商品では、収入の得方によって年齢に関する条件が異なっています。
また、専業主婦でも借入が可能であることがわかりますね。この場合、配偶者の収入を安定収入とみなしてもらえるということです。
もみじ銀行の商品の例
地方銀行のもみじ銀行の場合は、どうでしょうか。
「もみじ銀行カードローン マイカードもみじ君(WEB)完結型」の場合、利用条件は以下のようになっています。
- 申し込み時と契約時の年齢が満20歳以上65歳以下の人
- 継続的に安定収入がある人(専業主婦・年金生活の人は除く)
- もみじ銀行に普通預金口座を持っている人
- 住まいまたは勤務先がもみじ銀行本支店の営業区域内にある人
- 保証会社の保証が受けられる人
収入に関して見てみると、もみじ銀行のこの商品では専業主婦や年金生活の人は収入があるとはみなされないことがわかりますね。また、普通預金口座を持っていることや住まいまたは勤務先がもみじ銀行の営業区域内にあることなど、細かい条件が定められています。
もう一つ、「マイカードプレミアム」という商品の利用条件についても合わせて見てみましょう。
- 申し込み時の年齢が満20歳以上60歳以下の人
- 前年度の年収が200万円以上あること
- 住まいまたは勤務先がもみじ銀行本支店の近隣にある人
- 保証会社の保証が受けられる人
- もみじ銀行所定の融資の条件を満たしている人
収入に関して、前年度の年収が200万円以上あることと具体的な内容となっています。また、派遣社員・アルバイト・パート・専業主婦・年金受給者は申し込み不可と案内されていて、詳細な条件が設定されていることも確認できます。
利用条件は商品によって違う!事前に確認を
このように、利用できる人の条件は商品によって違います。
同じ銀行のカードローンでも、商品が違えば利用条件も異なります。
そのため、事前に確認して、申し込める商品を選んで申し込みをすることが大切です。
銀行カードローンの審査で見られるポイントを知ろう
それでは、銀行カードローンの審査で見られるポイントについて詳しく確認しましょう。
勤務先や収入など!属性を元に融資の可否が判断される
銀行のカードローンの審査では、申し込みをしてきた人が返済ができそうな情況にあるかどうかを判断し、融資をするかどうかを決めます。その際、申し込み者の属性を元に審査が行われます。
チェックされるのは、以下のような項目です。
- 年収
- 勤務先
- 職業
- 勤続年数
- 居住形態
- 家族構成
年収が高い方が有利なことは確かですが、返済できると思われる金額の借入を希望すれば、年収が低くても審査には通ります。収入が高い方が、より多くのお金が借りられるということですね。
ただし、収入が無いと返済ができないことから、安定した収入があることが利用条件として定められていますので、無職の人は借入が難しいと言えます。専業主婦(主夫)の場合は商品によって扱いが違いますので、取り決めを確認しましょう。
勤務先や職業は、収入の安定性を確認するためにチェックしています。大企業や倒産がない公務員だと有利になり、給料が歩合制の職業など不安定だと思われる場合は不利になります。勤続年数は、長いほど仕事をやめにくいと思われて有利です。
居住形態は、引っ越しのしやすさが関係しています。返済が滞った時に急に引っ越されて連絡が取れなくなると言ったことがあると困るので、持ち家の方が有利です。家族構成については、自由になるお金がありそうかを判断するために確認しています。
これらの中で、審査結果に特に影響があるのは収入と勤続年数です。
収入を得ていなかったり、勤続年数が極端に短かったりする場合は、それが原因で審査に通らないことも考えられます。
その他の項目については、総合的に判断して利用限度額の決定や審査の可否の決定が行われます。
信用情報機関への情報の照会も大切な審査の一部
申し込んできた人がこれまでにどのようなお金の借り方をしているかに関して確認することも、大切な審査の一部です。
銀行は通常、全国銀行個人信用情報センターという個人信用情報機関の会員になっています。この機関は、個人の借入に関する情報である信用情報を、会員から集めて管理する役割を持っています。そして、会員が申し込みを受けた際に、集めた情報の提供を行っているのです。
それによって、申し込みを受けた銀行は、申し込んできた人がどのような借り方をしているのかを知ることが可能です。
- 借入残高
- 契約の内容
- 返済に遅れがあるかどうか
これらの情報を確認して、すでに借り過ぎている場合や返済に遅れがある場合などには、新たにお金を貸しても返済は難しいと判断されるので審査に通りません。
また、銀行からの借入だけではなく、返済の遅れに関しては別の個人信用情報機関の会員になっている貸金業者からの借入についても知ることができる仕組みが作られています。すでに返済が遅れているということは、審査の可否を決めるうえで重要な情報だからです。
属性や信用情報について総合的に見て融資の可否を判断
最終的には、申し込み者の属性や信用情報についての情報を総合的に判断して融資の可否を決めます。
また、それらの情報を元に、どれくらいまで融資をしてもいいかも合わせて判断しています。
そのため、希望した金額での借入ができず、希望した金額よりも低い限度額で契約をしなければいけないこともありますので、注意しましょう。
保証会社に依存しない審査を行うよう整備が行われている!
以前は、銀行が個人に対する融資のノウハウを持っていなかったこともあって、銀行カードローンの審査は保証会社に依存していた事実がありました。
ですが、健全な消費者金融市場を形成するために、銀行としての取り組みを行うことが決まり、その中で保証会社に依存しないように、銀行による貸付審査を行うことが盛り込まれています。
そのため、銀行は銀行で、保証会社は保証会社で審査を行う形が今後一般的になっていくと考えられます。
銀行カードローンには保証会社がつく!保証会社による審査も
銀行カードローンに特徴的なのは、保証会社がつくということです。
では、保証会社とはどのような役割を持つのか、詳しく見ていきましょう。
保証会社とは?返済が滞った時に代わりに支払いをする会社!
カードローンにおいての保証会社とは、以下の役割を持つ会社のことを言います。
- 利用者の返済が滞った時に代わりに返済をする(代位弁済)
- 代わりに返済をした後に貸したお金を回収する
- 審査を行う
返済が滞った時に代わりに返済してくれる会社がついていることで、銀行としては安心して融資が行えます。代わりに返済してもらったお金は、保証会社に支払うことになります。
保証会社がついていることで、借入をする人が保証人や担保を用意しなくてもいいわけですね。
保証会社の例を見てみよう
それでは、実際に保証会社の例を見てみましょう。
銀行名・商品名 | 保証会社 | 保証会社に関する案内 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行「バンクイック」 | アコム(株) | 当行と保証会社による所定の審査がある |
みずほ銀行カードローン | 株式会社オリエントコーポレーション | 保証会社が審査のうえで保証をする |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 | 当行と保証会社による審査がある |
ジャパンネット銀行「ネットキャッシング」 | SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 | 保証会社の保証が受けられることが利用条件 |
楽天銀行スーパーローン | 楽天カード株式会社または株式会社セディナ | 楽天銀行と保証会社による所定の審査がある 楽天銀行が不要と認めた場合は保証会社は不要 |
イオン銀行カードローン | イオンクレジットサービス(株)またはオリックス・クレジット(株) | 保証会社の保証が受けられることが利用条件 |
いくつかの商品を例に見てみましたが、いずれの商品も保証会社による審査に通り、保証会社の保証が受けられることを前提に、カードローンの利用を認めていることがわかりますね。
保証会社も独自の審査を行う!審査でチェックされる項目とは
保証会社がチェックする項目も、基本的には銀行が審査を行う場合と同様です。これまでの融資経験を元に審査を行うので、審査基準は保証会社独自のものとなり、銀行の判断とは異なる場合もあります。
保証会社となっている会社で審査に落ちたことがあったり、そちらで借入をした時に返済が滞ったことがあったりした場合は、審査には通りにくいと言えます。
たとえば、SMBCグループのSMBCコンシューマーファイナンス株式会社は消費者金融会社で、プロミスブランドで融資を行っています。
そのため、プロミスの審査に落ちたことがある場合は、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が保証会社となっている銀行カードローンの商品には通りにくいと考える必要があります。
銀行で借入をするためのポイントは利用条件と安定収入!
以上のことから、銀行で借入をするためのポイントは、利用条件に合っている商品に申し込むことと安定収入があることだと言えます。
利用条件は商品によってさまざまなので、自分に合った商品探しが大切です。
また、安定収入が無いと返済ができないので、収入が無い場合は借入が難しいと言えます。ただし、専業主婦(主夫)の場合、配偶者の収入が安定収入として認められることもありますので、商品ごとの取り決めを確認してから申し込みをしましょう。
銀行のカードローンには保証会社がついていますので、保証会社の審査にも通る必要があります。
見られるポイントは同じですが、以前申し込みをして落ちたことのある会社が保証会社になっている場合は、審査基準が似通っていて再度落ちる可能性もあります。そのような経験がある人は、保証会社も確認してから申し込みをするといいですね。