借入先別の特徴を徹底解説!ニーズに合う借入を実現

キャッシング枠での借入にも総量規制が関係する!借りられる額の上限

お金を借りる場合、どれくらいまで借りられるのかは気になるところです。お金を借りる目的のために必要なだけ借入ができないと困りますので、どれくらい借りられそうかについては事前に確認しておく必要があります。

それでは、クレジットカードのキャッシング機能を使ってお金を借りる場合、いくら借りられるのでしょうか。

これには法律も関係していて、キャッシング枠で借入をする場合は総量規制というルールが適用されるので、それも知った上で予想する必要があります。

では、クレジットカードのキャッシング枠を利用して借入ができる金額の上限はどれくらいなのか、法律との関係も確認しながら見ていきましょう。

クレジットカードには枠によって別々の法律が適用される!

それぞれの会社が独自のルールでお金を貸したり立て替えたりすると、利息の取り過ぎや貸し過ぎなどの問題が起こる可能性があります。そこで、そういったことが起こらないよう、法律が整備されています。

クレジットカードの場合、枠によって別々の法律が適用されています。

そこで、どのような法律に従っているのか、見ていきましょう。

クレジットカードに適用される2つの法律と内容

クレジットカードには、ショッピングに利用できる枠と現金を借入できるキャッシング枠があり、それぞれ以下の法律に従っています。

枠の種類 従っている法律
ショッピング枠
(翌月一括払い以外の支払い方法)
割賦販売法
キャッシング枠 貸金業法

ショッピング枠には、割賦販売法という法律が適用されます。その名称通り、クレジットカードでショッピングをした代金を翌月一括払い以外の方法で支払う時に適用される法律です。

  • ショッピングリボ払い
  • ショッピング分割払い
  • ショッピングスキップ払い
  • ショッピング2回払い
  • ボーナス払い

それに対して、現金を借入するキャッシング枠には、貸金業法が適用されます。

これは、消費者金融などお金を貸す業務を行っている会社が従っている法律で、クレジットカードを発行している信販会社やクレジットカード会社も現金を融資する場合はこの法律に従う必要があります。

では、それぞれの法律の内容を詳しく見ていきましょう。

割賦販売法では支払可能見込額を元に利用枠を設定

割賦販売法は、クレジットカードを過剰に利用することによって消費者が被害を受けないようにすることを目的として、クレジットカードを発行する会社に以下のことを義務付ける法律です。

  • 支払可能見込額の調査を行うこと
  • 調査結果を元にしてショッピングの利用可能枠を設定すること

支払可能見込額とは、利用者の年収から生活維持のために必要な金額を除いて計算した、無理なく支払いができると思われる金額のことです。算定方法も法律によって定められており、カードの発行元はそれを元に利用者の支払可能見込額を計算します。

支払可能見込額の調査は、以下のタイミングで行われます。

  • 新規にクレジットカードを発行する時
  • クレジットカードの有効期限を更新する時
  • 利用可能枠の増額の申請があった時

ショッピング利用可能枠は、支払可能見込額に0.9をかけた金額を超えない範囲で、カードを発行する会社が設定します。

このようにして、無理のない範囲でクレジットカードをショッピングに利用できるようにする仕組みが作られているんですね。

ちなみに、翌月一括払いにはこの法律が影響しないため、ショッピング利用可能額自体はこの範囲におさまっていない場合もあります。

クレジットカードの利用可能額を見てみると、ショッピング利用可能額がいくら、うち割賦利用可能額がいくらという書き方になっていますが、人によってこの金額が同じであったり、割賦利用可能額の方が低くなっていたりします。

貸金業法では総量規制を元に年収によって上限を設定

キャッシング枠に適用される貸金業法も、貸し過ぎなどによって多くの借金を抱える人が出ないようにするために、融資の上限や金利の上限について定められている法律です。

融資ができる金額の上限については、総量規制という決まりが関係しています。これは、申し込んできた人の年収の3分の1を超える融資が禁止されるというものです。

つまり、クレジットカードのキャッシング機能の場合、カードの発行元の会社は最大でも年収の3分の1までしか枠が設定できないということですね。

とはいえ、最初から年収の3分の1ぎりぎりまで枠が設定されることはまずないと思いましょう。それは、審査は書類上の情報を元に行われるので、実際にキャッシングの利用状況と返済状況を見なければ、きちんと返してくれるという確信が持てないからです。

借りる金額が高くなればなるほど、返すのは難しくなります。そこで、最初は問題なく返せると思う枠を設定しておいて、利用状況が良ければ増枠もできるという仕組みになっているのが一般的です。

消費者金融などで借入をしている人はそれも含めて3分の1以内

総量規制は、すでに貸金業者からの借入がある場合はその金額も含めて計算をするルールになっています。そのため、すでに借入をしている人は、それも含めて年収の3分の1におさまるように計算しなければいけません。
  • 他のクレジットカードでキャッシングを利用している
  • 消費者金融から借入がある

影響があるのはクレジットカードのキャッシング枠だけではなく、消費者金融など貸金業者からの借入はすべて含めて考えます。

銀行など貸金業者に分類されない借入先から借入をしている場合は、金額に関しては影響を受けません。

カードの発行元や持っているカードの種類で上限が決まっている場合も

総量規制に従うと、クレジットカードのキャッシング機能で借入ができるのは、最大でも年収の3分の1までです。

ですが、キャッシング枠の上限を決める要素はそれだけではなく、カードを発行している会社ごとの取り決めもあります。

では、どのような感じで決められているのか、具体的な例をいくつか挙げて見てみましょう。

JCBの場合は100万円が上限!

JCBカードの場合、キャッシング機能によって借入ができるのは1万円から100万までと案内されています。

この範囲で、利用者の状況に合わせてキャッシング枠の上限が設定されます。

三井住友カードの場合はカードごとに案内あり

三井住友カードの場合、カードごとにキャッシング利用枠に関する案内があります。いくつかのカードを例に、どれくらいの枠が設定できるのか見てみましょう。

クレジットカードの種類 キャッシング利用枠
三井住友カード 0~50万円
三井住友カード(ゴールド) 0~50万円
三井住友カード(学生) 0~5万円
ANAカード(一般カード) 0~50万円
JAFカード 0~50万円

このように、カードの種類によってキャッシング枠の上限が決まる場合もあります。

セディナカードの場合はクレジットカードは一律

セディナカードの場合は、クレジットカードのキャッシング利用可能枠は一律で1万円から200万円までと案内されています。

ローン専用カードでは、上限が300万円までのものもあります。

上限が200万円なので、ゆとりのある借入ができる印象です。

カードの発行元による取り決めと総量規制によって枠が決まる!

このように、クレジットカードを発行している会社によって、その会社として上限やカードごとの上限が定められています。年収によっては、総量規制による上限よりもこちらの上限の方が低いこともあります。

これらの兼ね合いを見ながら、キャッシング枠が設定される仕組みです。

増枠の検討も可能!もう少し借りたい場合は増額の申し込みを

先ほどお話したように、より多くのお金を借入したい場合には、キャッシング枠の増額を申し込むことも可能です。

では、どのようにすればいいのか、詳しく見ていきましょう。

増枠を申し込む時には発行元が指定している方法で連絡を

キャッシング枠を増枠してほしい場合には、クレジットカードの発行元が指定している方法で連絡をして、増額を希望しましょう。

たとえば、JCBカードの場合、キャッシング枠を増枠したい場合はインターネットまたは電話で申請をすることが可能です。ただし、インターネットの場合は増枠できる金額の上限が50万円までなので、それを超える額を希望する場合は電話から申請をする必要があります。

JCBカードの場合、審査に1週間から2週間かかると案内がありますので、余裕を持った申し込みが必要です。

セディナカードでも、増枠を希望する場合はインターネットまたは電話での申し込みが可能です。

セディナカードの場合、インターネット上で増枠を申し込むと、スピード審査が受けられます。これは、平日0時から8時59分までに受け付けが終わると、平日9時から15時の間に審査をしてもらえるサービスです。

これ以外の時間帯に申し込みをすると、審査は翌営業日以降になります。

毎月7日の15時から8日まではシステムメンテナンスがあるため、審査可能となるのは9日以降です。また、申し込みの内容や審査状況によってはスピード審査にならないこともあります。

審査状況の影響や電話で申し込んだことによってスピード審査にならない場合は、審査結果の連絡まで1週間程度必要です。

キャッシング枠の増枠を申し込む上での注意点

キャッシング枠の増枠を申し込む場合には、以下の点に注意しましょう。

  • 収入証明書類の提出が求められることがある
  • 上限を超えての増枠はできない
  • 増枠にも審査があり通らない可能性もある
  • 返済が滞っていると増枠はできない

キャッシング枠が増えると、その分年収の3分の1を超える可能性が高くなります。そこで、自己申告の年収が正しいのか、法律で決められた範囲を超えて融資を行ってないかを確認するために、収入証明書の提出が求められる場合があるのです。

また、先ほど確認したように、クレジットカードのキャッシング枠では、年収やそのカード会社の取り決めによって融資できる上限の金額が決まっています。それを超えての増額はできませんので、すでに上限に達している人は増額の申し込みは控えましょう。

クレジットカードを作成する場合も審査が行われますが、キャッシング枠を新たにつけたり増枠したりする際にも審査があります。審査に通らないと、増枠してもらうことができません。

それから、すでに借りたお金が返せていない状態にあると、より多くのお金を貸しても返済が滞ると予想できるため、増枠には応じてもらえません。もっと貸しても返してもらえると思ってもらうためには、キャッシングでもショッピングでもきちんと支払をすることが重要です。

キャッシング枠の増枠の審査には他の借入先からの借入も影響

先ほどもお話したように、総量規制は貸金業者からの借入をすべて含めて考えます。他の借入があればその金額も計算されるため、他の場所での借入額が多ければ増額が不可能なことがあります。

また、金額的には問題が無くても、返済が滞っている場合はすでに返済できる余裕がなくなっていると考えられるので、増枠の審査は通りません。

返済の遅延に関しては、貸金業者からの借入だけではなく、銀行のカードローン商品やその他のローン商品などすべての借入が影響しますので、注意しましょう。

キャッシング枠の上限は総量規制とカードごとの取り決めで決まる!

以上のように、キャッシング枠の上限は、貸金業法に定められている総量規制によって年収の3分の1までと決められています。また、クレジットカードを発行している会社の取り決めもあり、カードによって上限が定められています。

ということは、キャッシング枠で借入ができる上限の金額は、そのどちらかの低い方ということになりますね。

ただし、返済が滞るかもしれないということを考えて枠が設定されるので、法律または取り決め上の上限いっぱいまで借りられることはあまりないと思いましょう。

キャッシングの利用を続けているうちに信用が上がれば、増枠に応じてもらえることもあります。そのため、借りられる金額を増やしたい人は、まずは返済をきちんとして信用を積み重ねてから増枠の申請をするといいですね。

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